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文庫本


サンダース宮松敬子著
(Keiko Miyamatsu Saunders)
集英社: 2005年3月18日 発行
ISBN4-08-747805−X
定価: (278頁)560円(税込み)

本書を各サイトで参照
http://books.shueisha.co.jp/


去年の初秋、集英社・文庫本の部署でお仕事をしている堀内倫子さんという編集者からご連絡を頂いた。それは「『カナダ生き生き老い暮らし』を文庫本にしたいのでそのお許しを頂きたい」というものだった。

私は正直言ってものすごく驚いた。
なぜなら、単行本を出版してすでに4年近い歳月が流れており、こうしたごく個人的な家族の物語はたとえ一時的に売れたにしても、それで"おしまい!"となっているのではと思ったからだ。
あれほどの出版物が毎日出る日本のこと、それで当然と思い、また私はそれでよいと考えていた。
だがありがたいことに、拙著は出版以来静かに売れ続けており、お読みくださる読者がいるという。

半信半疑の思いを抱えながら、そこから堀内さんとの連絡が開始され、半年後の3月18日に文庫本出版の運びとなった。その経過は「著書近況」をご覧頂きたい。
何でも読者層は、定年を目前にしている団塊の世代の方が多いとのことだ。

当然ながら内容は単行本と同じだが、更にしっかりと校正され、新たに「文庫本のためのあとがき」が加わった。

目次、内容の部分抜粋などは単行本をご覧頂きたい。



部分抜粋
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≪文庫本のためのあとがき≫より
最近はほんの少しだが明るいさい先を示すニュースが聞かれもするが、もうこの何年来日本を席巻している不況ムード。まるでそれに呼応するかのように起こる数々の暗い事件。なかでも老人や子供を巻き込んだニュースには枚挙にいとまがない。加えて団塊の世代の定年が間近な事を受けて、退職後の年金に関しても、先の見えない不安を日本人の誰もが抱えているようだ。
おそらくそうした世相が影響しているのではないかと思われるのだが、四年ほど前に上梓したごく私事である母の生き方を主軸にした「カナダ生き生き老い暮らし」の単行本は、予想以上の反響を持って迎えられた。
ひたすら前向きに、それでいて柔軟性と明るさを失わぬように努力しながら生きた母の過ぎ越し方に、感動や共感をもって下さった読者が多かったことは本当に嬉しかった。

〜中略〜


娘婿の四九日の法要に間に合うようにカナダを出発したその日から、五年近い歳月を母は長女と長男の家にそれぞれ半分ずつ住み分けて暮らしたが、2004年2月1日にまるで枯れ木がぽきりと折れるように逝去した。

〜後略〜


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